日経Web刊によると、ソフトバンクグループ傘下の米スプリントが、通信業を専門とする調査会社モフェットナザンソンのアナリストに「スプリントの負債は決算報告書に示されている340億ドルではなく、509億ドルだ」と指摘され、米各紙が追従し、広く拡散され投資家にも情報が伝わった、としている。

読み込むと、米スプリントはリースを使った人為的操作で利益をかさ上げしたと指摘されている。

米スプリントは4月6日に通信ネットワークを30億ドルでソフトバンクと投資家が設立したリース会社に売却し、リース契約で同設備を利用する契約を発表している。

アナリストは、外部リースにより「入金報告から端末コストを消し去り、それをバランスシートに記載している。それによりEBITDAは5割も改善している」と指摘している。

イービットディーエー(EBITDA)とは、税引前利益+特別損益+支払利息+原価償却費を加算した値である。財務分析上の指標の一つである。

ただ、リース利用自体は米国会計ルールで認められた処理で、違法性はない。

違法性がない=財務的に問題がないとは言えない。

記事は、スプリントには「見えない負債」があるのか、あるいは「見せない負債」を作っているのか–。と締めくくっている。

果たして、近く発表される第1四半期決算の結果は如何に・・・。