先日、朝のニュースを見ていたら、東邦銀行(8346)の行員が顧客のお金を着服していたと出ていた。こういう事件は年に数回ニュースに出るが、それ以外にも表に出ない銀行内部の不正がかなりあると聞く。知人が銀行に勤務している3年ほどの間に支店内での着服、集金した預金を持って女性と駆け落ち、遣い込みと、年に数件あり、他店の不祥事も風の便りに聞こえてきたそうである。
遊興費や贅沢をするため等の理由の他、パワハラに耐えかねて上司を刺すためという理由もあったとのことで
ある。また不正融資、迂回融資については、融資先とのの癒着は明確で、当然のように高額の接待、金銭の供与、一部の私的流用もあるとのことである。
下記は古い記事であるが、銀行のご都合体質と隠蔽体質が明らかにされているので、参考まで掲載したい。
●1995年03月
富士銀行、東海銀行を舞台にした巨額不正融資事件で、警視庁特捜本部は、富士銀行赤坂支店と取引先の元幹部4人を有印私文書偽造、同行使、詐欺容疑で逮捕した。
これまでの捜査結果で、関係者の注目を集めたのは、ノンバンクから引き出していた金額が、富士銀行が公表していた不正融資の総額と大きな開きがあったことだ。富士銀行によると不正融資の金額は、2570億円だったのが、特捜本部によると、実に7000億円と三倍近くに膨らんだのである。
この数字について富士銀行は「われわれの調査ではそんな事は有り得ない。実損はさらに少ない」という。一方捜査本部は「富士銀行は、自分に都合の良い数字を公表したもので、われわれの考え方は違う」といっている。
逮捕された支店幹部は、カネ余りを背景に、取引先ノンバンクから融資を受けさせ、それを協力預金として、自分の支店に預金させて実績づくりをした。その上で、預金を勝手に引き出して、別の融資先などに融資しているうちに大きな穴を開けてしまった。これを埋めるために預金証書を偽造して担保にし、取引先名義でノンバンクから融資金を引き出すという作業を繰り返していた。このため、ノンバンクから引き出した不正融資は、次の不正な融資で一部返済されていくことになり、不正が発覚した時点で計算すると残額は2570億円だったという。富士銀行側はこの額を不正融資額とし、一方の特捜本部は穴埋めされた額も「不正は不正」として積算し、不正融資額を7000億円と認定した。富士銀行側は「見解の相違」としているが、捜査に当たっている担当官は「ここにも甘い体質がある」と手厳しい見解を下している。