東証2部上場のシステム開発「ニイウスコー」(東京都中央区)が循環取引などの不正な経理処理で決算を粉飾していた疑いがあり、粉飾額は100億円規模に上る可能性があることが分かった。同社は既に調査委員会を設置、監査法人とともに取引の実態を精査している。
 関係者によると、同社は昨年まで、ソフトウエアなどの商品について、複数の取引先との間で転売したように装う「循環取引」を行ったり、架空売り上げを計上したりする経理処理を繰り返したとされる。粉飾の疑いが持たれているのは2007年6月期以前の決算で、100億円規模の不正経理が行われていた可能性があるという。(時事)

同社は07年6月期の連結決算で、603億円の売り上げに対して291億円の特別損失を計上。同期の純損益は302億円の赤字だった。理由として、医療事業からの撤退などを挙げており、末貞郁夫代表取締役会長(当時)を含む全取締役が責任を取り退任。投資会社であるロングリーチグループなどに総額200億円の第三者割り当てを実施し、再建を目指していたという。
[ロングリーチグループ]
ニイウス コー株式会社と第三者割当増資引受けで合意
【東京 / 香港 2007 年8 月29 日】 独立系投資会社ロングリーチグループは、フェニックス・キャピタル (以下、両社をスポンサー) とともに、ニイウス コー株式会社 (東証1 部: 2731、以下、「ニイウス」) と、10 月下旬に予定されているニイウスの臨時株主総会決議を経て、第三者割当増資の方法により新規発行する予定の普通株式および優先株式を引受けることについて、本日、3 社間で基本合意いたしましたので、お知らせいたします。ロングリーチグループは普通株式65 億円 (増資後の発行済株式総数の67%に相当) および優先株式70 億円の計135 億円を、フェニックス・キャピタルは優先株65 億円を、それぞれが組成するファンドを通じて引き受ける予定です。合意した前提条件が充足された場合、本増資の払込みは本年11 月初旬に完了する予定です。本増資後もニイウスコーは上場を維持します。
となっている。
しかし、中間決算発表を延期すると発表。3月末が期限であったが間に合わず、4月下旬になるという。
循環取引、架空売り上げという、「粉飾」で株価維持をしようとするのは古今東西下方気味になった会社をそれらしく見せる為に昔から行なわれてきた。これは「株主への背信行為」である。
駄目になったら駄目になったと何故正直に言えないのか。経営責任を問われても致し方ないだろう。因果応報がこの世の常だ。
自身が行なった「原因」があり、それが「結果」になるのだ。
実業から虚業へ転落していくのが、未熟な経営者の成れの果てとなる。