【太洋興業】
「不適切な会計処理の判明および平成20年9月期決算発表の遅延ならびに調査委員会の設置について」
今般、当社平成20年9月期決算監査において当社会計監査人である太陽ASG有限責任監査法人より、棚卸資産および売掛金に架空計上等の不適切な会計処理があるとの指摘を受けましたことから、過年度を含む当社の財務諸表に重大な影響を及ぼす恐れが生じました。
そのため、平成20年9月期の決算を確定するには相応の時間を要することから、平成20年11月21日に予定しておりました決算短信の開示は遅れる見込みであります。また、過年度決算修正におよぶ可能性があることから、過年度の有価証券報告書および半期報告書についても訂正報告を提出する可能性があります。
[コメント]
不適切な会計処理。よくある事だが株主にとっては大変な迷惑だ。またこの影響で決算短信の開示が遅れる。この会社はビニールハウス用フィルム等の農業資材、包装材、土木資材の専門商社。中間決算(連結)のスコアは利益-32百万円の赤字である。
経営内容は不安定な様子。時価総額729百万円。
【ジャパンケアサービスグループ】
「継続企業の前提に関する注記にかかる記載事項に関する経過のお知らせ」
平成20年11月14日付「平成21年3月期 第2四半期決算短信」の「(4) 継続企業の前提に関する注記」におきまして、連結子会社の株式会社ジャパンケアサービス東日本に関して、第1四半期からの継続的課題に対する施策を実施し、第3四半期に単月経常黒字化を見込んでいることをお知らせしましたが、このたび同連結子会社の10月度の月次損益が確定し経常黒字となりましたのでお知らせします。
平成20年11月14日付「平成21年3月期 第2四半期決算短信」に発表いたしました、継続企業の前提に関する判断に変更はなく、また平成21年3月期の連結業績予想(通期)に修正もございません。
[コメント]
在宅介護の老舗。北海道地盤で関東、東北にも進出。コムスンの在宅系を一部承継し急拡大している企業。中間決算(連結)経常利益-995百万円。現在の時価総額752百万円。前期利益は-1,316百万円と大幅な赤字。
【大 水】
「調査委員会の設置について」
当社本社営業部において、不正取引が発覚いたしました件につきましては、去る11月13日に公表させていただいております。
(内容:当社社員が他社(以下「同社」)を利用して行った取引に関して、同社の債権者から当社に対して11 億円の支払いを求められております。当該事象は元部長が営業部長という地位を利用して通常の取引であるかのように装い、当社も含め関連する取引先との売買を取りまとめ、同社に経済的な便益をもたらすような取引を行っていたものと思われます。
同社および当社社員に支払い能力はなく、善意の取引先が経営破綻をする可能性があり、当社社員が行ったものであることから、当社は当該支払い請求に応ずる必要があると判断し、請求金額11 億円全額を第2四半期において特別損失として計上しております。今後さらに調査をすすめると同時に、当該取引に関与したものに対して弁済を求めていくこととしておりますが、回収可能金額については見込める状況ではないと判断しております。)
事態の発覚後、直ちに対策チームを編成して対処してまいりましたが、今般社外委員を加え、事態発生の原因、問題点の究明ならびに再発防止に向けた抜本的な改善策を策定すべく、下記のとおり調査委員会を設置いたしましたのでお知らせいたします。
1. 委員会メンバー
①委員長 松葉 知幸 (弁護士 松葉法律事務所)
②副委員長 郄谷 和光 (公認会計士 ネクサス監査法人)
③委員 頼 重和 (執行役員 内部監査室室長)
良本 毅 (内部監査室 室長代理)
田端 嘉明 (経理部 顧問)
阪本 正尚 (総務部 次長)
なお、その他必要に応じ、委員を追加することがあります。
2. 設置日 平成20年11月17日投資家の皆様をはじめ、取引先および市場関係者には多大なるご迷惑をおかけすることとなりますことを、深くお詫び申し上げます。併せて役員をはじめ職員一丸となり、信頼を回復すべく全力で取組む所存でおりますので、何卒ご理解を賜りますようにお願い申し上げます。
[コメント]
水産物卸売りで業界第2位。大阪市中央卸売市場が地盤。日本水産、極洋が大株主。
中間決算は経常利益187百万円、当期利益-941百万円。時価総額3,893百万円。
不正取引というよくある行為だ。ようするに循環取引で利益を付け替えていたということである。過去にはチリメンの産地偽装で会社および担当者は不正競争防止法違反容疑で起訴されている。
はたして、今回はこの営業部長だけの責任なのか。
営業部長に取ってこの取引で自身に利益が入るわけでも無く、本当に当人だけでやったなら「愛社誠心」だが、普通はしない。会社は関係ないのだろうかと疑いたくなる。この件で11億円の損失を計上し、株主に多大な迷惑をかけている。この営業部長の行った行為は明らかな刑事事件であるが、弁済を求めていくが、無理だろうとのコメントで終わっていいのか。上場企業の大バカ経営陣とはこのようなものだ。この会社の未来は暗い。