本日から、動き始めました。正月気分は一切ない年の始まりであった。
ベンチャーリンク、2位株主の光通信(9435)が保有するVL株式のすべてを売却したいとの意向を示したことを受け、筆頭株主の投資ファンド「NISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合」がTOBを実施し、NISのVL株保有比率は46.03%から53.64%に高まり、筆頭株主になった。
NISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合は中小企業支援機構などが出資する投資ファンドである。
ベンチャーリンクの財務状況は連結で前期、2期赤字。中間で-2,322百万円の赤字となっている。
創業は中小企業向け情報提供、FC支援・育成に転じ行き詰まり。日本振興銀グループ入り【連結事業】会費・金融26(-65)、外食18(-58)、教育9(-122)、新事業38(-21)、他8(-1)(2008.12)
株価15円、時価総額4,764百万円
さて、東証1部の会社がこの状況である。事業内容をみると分かるように、外食、教育、新規事業と、いったい主軸の事業が不明で分からず、株主もあきれているだろう。
光通信が資本提携を解消するのも分かる。その先、出口戦略を描けないからだろう。
投資事業組合もTOBを実施し、53.64%の株を得たわけだが、出口戦略は何なのか不気味である。多分、ブロックで売り飛ばすに違いない。
今現在の新事業は「銀のさら+釜寅」、銀のさらは宅配寿司。「生産者直売のれん会」、「ライフサロン」、ライフサロンは保険業。
「店舗そのままオークション」はオークション、「3つの力」は幼い子どもの心に学び考える習慣を根づかせ、自信を持たせる、自分のことを好きだという気持ちを育てる教育プログラム。
「陳麻家」、飲食業。「ITTO個別指導学院」は、「7つの習慣J」「3つの力」に取り組みたいが現在学習塾を経営していないという方に向けご提案している学習塾フランチャイズチェーン。
「匠味本舗」は酒の販売。「7つの習慣J」は優良企業で導入されているフランクリン・コヴィー社のビジネスマン向け研修、「7つの習慣®」を日本の子ども達のためにアレンジ。
「火間土」、飲食業。「カーブス(台灣)」はフィットネスチェーン。
飲食から始まり、酒の販売から学習塾、フィットネスから自己啓発ものまで、多種多様なビジネス展開。
よくこれだけのものを寄せ集めたものだと感心する。
この会社は単独でも赤字だが、連結の方がもっと赤字なのである。ということは連結している新事業が赤字の垂れ流しなのだ。
経営陣は何を考えて事業をしているのだろうか。フランチャイズ寄せ集め事業が東証1部の企業群に末席ではあるが、上場している。
自社ブランドの強みもなければ、独自性も無し、経営の指針もないだろう。
ファンド屋の出口戦略は、やはりどう考えてもブロックトレードで売り飛ばししかないだろう。