6月11日付で、パソコンスクールを展開しているアビバの全
株式を取得し、子会社化したと発表した。取得価額は、6億
2800万円。アビバは、全国に直営教室112校のPCスク
ールに加え、子供向け、シニア向け、初心者向け教室を全国約
282拠点でフランチャイズ展開する他、法人向け研修サービ
スも全国展開し、企業のPC業務の効率化を提案している。
同社は、05年1月に経営破綻し、05年4月に産業再生機構
からベネッセ(9783) に営業権譲渡され、10年3月より
スリープログループ(2375) の100%子会社となって
いた。
リンクアンドモチベーションにリリースよると、アビバの買収
により、BtoC領域への事業展開の強化と、研修プログラム
の充実による多様なソリューション提供が可能になり、今期は、
72億7000万円から100億円の増収になるとしている。
ところが、13日付けで、アビバの親会社のスリープログルー
プより、「子会社であるアビバより、グループ会社間の資金の
有効活用のため、当社と金銭消費貸借契約に基づく借入を行っ
ており、同借入債務を担保するため、当社保有のアビバ株式に
アビバを質権者とする質権を設定しておりました。この度の
一部報道及び当社子会社に関する開示においては、(中略)
当社が借入債務の返済を行わなかったため、アビバが質権実行
によって当該株式を他社に対して売却した」とリリースされた。
スリープロは、子会社アビバから借入をし、その担保に入れて
いたアビバ株を、借入返済をしなかったということで、実行し
リンクアンドモチベーションに売却したということであるが、
スリープロの役員会を経た決定ではないということである様だ。
スリープロについては、高野前社長の資金流用で、退任を余儀
なくされ、所有株の担保実行で、外資系企業の子会社となった
等経営が揺れている。今後の監視を続けたい。