アートコーポレーション(9030)
MBOで上場廃止へ
「アート引越センター」を運営するアートコーポレーシ
ョンは4日、MBOを実施すると発表しました。
●MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ
『・・・当社は、上記のとおり、平成 16 年 10 月に東
京証券取引所及び大阪証券取引所に株式を上場すること
により、知名度・ブランド力の向上、それに伴う優秀な
人材の確保、及び取引先の皆様に対する信用力の向上等、
様々なメリットを享受して参りました。しかしながら、
近年、金融商品取引法の改正を始め、資本市場に対する
各種規制が強化されたことに伴い、株主総会運営、監査
・内部統制制度関連の対応等、株式の上場を維持するた
めに必要な負担が急速に増大しております。また、こう
した傾向は、今後さらに増大することが予想されること
から、株式の上場を維持することが当社の経営上の負担
になる可能性があります。
これらの状況を踏まえ、・・・』
同社は、寺田千代乃社長の夫である寺田寿男会長が、
2010年6月4日、未成年者であることを知りながら
関係を持ったということで、青少年健全育成条例違反
(性行などの禁止)容疑で寺田氏を書類送検され、会長
職を辞任したいた。アート社は東証1部に上場、年商約
700億円、現金残高は、22億を超え、利益剰余金は
125億を誇る堂々たる優良企業である。また、妻で
同社社長の寺田千代乃氏は04年、関西同友会代表幹事
を務めた(女性初)こともある。
株価は、会長が書類送検された直後、1500円から
1300円前後まで急落。その後一旦は持ち直したが、
再度急落し、1300円前後で推移している。BPS
は1639円ある。買い付け価格は、1800円との
ことだが、些か後味の悪いMBOであることは否めない。