●石油元売りに課徴金44億円
旧防衛庁へのジェット燃料納入などをめぐる談合事件で、公正取
引委員会は18日までに、課徴金納付命令を不服として争ってい
たJX日鉱日石エネルギーなど石油元売り大手3社に、あらためて
総額約44億8000万円の納付を命じる審決を出した。
内訳は
JX日鉱日石が約21億5000万円
コスモ石油が約17億5000万円
昭和シェル石油が約5億7000万円
●架空売買でメルシャンに課徴金勧告 証取委、1千万円
証券取引等監視委員会は1日、水産飼料事業部門が関与した架
空売買による不正取引で過去の決算を訂正したワイン大手「メルシ
ャン」に対し、有価証券報告書に虚偽記載したとして、金融商品取
引法に基づき1千万円の課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告し
た。証取委によると、水産飼料事業部門は売掛金を回収するため
取引先に資金を回す目的で飼料などの架空売買を繰り返し、2007
年12月期~09年12月期の有価証券報告書などで架空売り上げ
を計上したとされる。メルシャンは昨年8月、05年12月期までさか
のぼり決算を訂正、約65億円の損失処理を実施したが、証取委は
会社の規模などから不正取引の影響が大きい決算に絞り課徴金の
対象とした。メルシャンは昨年11月に上場廃止になり、キリンホール
ディングスの完全子会社となった。
●リンコーコーポレーション:子会社不適正経理
リンコーコーポレーション(新潟市中央区)の子会社・臨港商事による
不適切な経理処理問題で、証券取引等監視委員会は18日、有価
証券報告書に虚偽記載をしたとして、リンコーに対し課徴金300万円
の納付命令を出すよう、首相と金融庁長官に勧告したと発表した。
課徴金は証券市場の信頼を損なう違法行為があった場合、行政上の
処分として課せられる。同社の10年3月期決算の報告書で、本来は
9億8200万円の連結最終赤字とすべきところを、5億1700万円と
過少に記載していた。