内部統制報告書に対する意見表明せず
スリープログループはIT軸の営業支援、PC導入、工事、運用
のBPO(受託と派遣)及び買収したアビバ事業はPC教室を柱
としている。昨年12月15日の本稿で指摘したように、高野前社
長が、日本振興銀行に取り込まれ、、同行破綻後はそれを隠
ぺい工作した不正行為が明らかになっていた。
三優監査法人は、同社の内部統制報告書に対する意見を表
明しない旨、次の通り説明している。
スリープログループ㈱は、内部統制報告書に記載のとおり、
平成22年11年18日開催の取締役会において前代表取締役に
よる不正行為の摘発とそれに続く第三者調査委員会の調査に
より、当該不正行為による不適切な会計処理が判明した。
詳細な事実が判明したのは当連結会計年度末日以降相当期
間経過した後であったため、会社は、当初計画していた業務
プロセスの評価手続は実施できたものの、全社的な内部統制
及び全社的な観点で評価する決算・財務報告プロセスに重要
な欠陥が存在するが、時間的制約から必要と判断した評価範囲
についての評価手続を改めて実施することができず、財務報告
に係る内部統制についての最終的な評価結果を表明していない。
このため、当監査法人は、スリープログループ㈱の平成 22年10
月31日現在の財務報告に係る内部統制について、内部統制報告
書に対する意見表明のための合理的な基礎を得ることができな
かった。当監査法人は、内部統制報告書において評価範囲の
制約とされた当該内部統制の財務報告に与える影響の重要性
に鑑み、スリープログループ㈱の平成22年10月 31日現在の財務
報告に係る内部統制の有効性についての結論を表明していない
内部統制報告書に対する意見を表明しない。
なお、同社は10月決算につき、財務諸表の監査報告書は、
無限定適正意見となっている。
内部統制報告書に監査法人の意見表明がなかった場合、上場
廃止になるのかどうかは、明確ではない。スリープログループの
経過も含め、追って掲載したい。