メルシャン 続報
不正取引の水産飼料事業から撤退
従業員含め売却
メルシャンは28日、昨年5月に不正取引が発覚した水産飼料
事業を、同社の販売代理店である東海シープロ(福岡市)に売
却することで合意したと発表した。売却額は非公表。メルシャ
ンは水産飼料事業から撤退する。
譲渡予定日は4月1日。今後、水産飼料事業の従業員41人に
ついては、原則としてメルシャンに戻さず、東海シープロ社が
引き受ける方向で協議を行う。飼料製造を行っていた宇和島工
場(愛媛県宇和島市)は東海シープロ社が引き継ぐことが決ま
っている。
メルシャンでは今年5月に、水産飼料事業部と取引先の養殖業
者との間で、架空取引による水増し請求で2005年度以降に
計約65億円の利益がかさ上げされていたことが判明した。
メルシャンは現経営陣の報酬カットや、旧経営陣の退職金の自
主返納を行ったほか、メルシャンの親会社のキリンホールディ
ングスは外部有識者による第三者委員会を設置。昨年11月に
公表された最終報告書で、グループ会社の経理書類をホールデ
ィングスがチェックするなどの再発防止策を打ち出していた。