本日付けで、「第三者調査委員会の調査結果に関するお知らせ」
がリリースされた。
これによると、三浦代表取締役社長は、平成20年6月頃、当時
の大株主榎本大輔氏(元ライブドアCSO、元アイ・シー・エフ
最高戦略顧問)が保有していた自社株式を、受け皿会社として
設立された株式会社Bに譲渡させるにあたり、その譲渡代金等の
支払い、および榎本氏からの借入金の返済に充てるため、開発費
及び販促費当の名目により、2億2000万円を流出させたとの
ことである。名目としては、
●前渡金 システム設計・開発委託料の支払 6700万円
●長期貸付金 子会社Dに対しての貸付金4000万円、その
 うち3150万円を、ソフトウェア開発委託費前払で、Eへ出
 金。
●前渡金 開発機材購入名目 4200万円
●投資有価証券 Eは増資名目で4500万円を出金。Eは
 3150万円をFに出金
●前渡金 顧客獲得にかかる成功報酬の前払い名目で 4300
 万円を出金
さらに、榎本氏の株式の受け皿会社Bの借入返済の為、Bの関係
者Hが、他から借り入れた2億円の連帯保証を、fonfunに
させた。この借入先債権者に対して代位弁済を行うため、長期貸
付金科目として、2億1100万円を流出させた。
Bを清算するときに、清算費用として、ソフトウァア仮勘定の
項目でアプリメールの開発外注費名目で、1億6100万円、裏
づけのない短期支出として仮払科目で、7000万円、コンサル
ティングの委託費用科目で、広告宣伝費科目で3800万円、合計
1億9900万円を流出させた。合計金額は、6億3000万円
に達している。
一読しただけでは理解できないくらい念入りに仕組んである資金
流出であり、用意周到であり極めて悪質である。
この不正行為の背景と動機は、大株主である榎本氏との関係が
悪化した三浦容疑者、もとい三浦社長が、会社のカネを使って、
勘定科目を捏造して資金を流出させ、榎本氏を株主から排除する
ために行われたとしている。佐藤取締役、津田取締役、その他の
執行役員も加担し、組織的に行われたものであると、報告書は
結論づけている。
また、この不正行為の原因として、下記諸点を上げている。
①三浦個人への依存(三浦による独断専行)
②取締役会の形骸化
③社外取締役による監督機能の低下
④監査役及び監査部門による監査機能の低下
⑤内部監査機能の不足
⑥実効的な内部通報制度の不存在
最後に、再発防止策として、下記を上げている。
①社外有識者当による経営監視機関の設置
②取締役会の実行化
③適切な社外役員の選任手続
④監査役による監査の充実
⑤監査機関における連携強化
⑥法令遵守意識の向上
⑦内部監査の充実
⑧実効的な内部通報制度の設置及び周知徹底
⑨職務権限の見直し
尚、今後の対応として、「第三者調査委員会による調査を真摯に
受け止め、速やかに社内における処分や今後の対応について検討を
行ってまいります」と締めている。これが、三浦社長名であるのが
笑うところである。
本件は、三浦容疑者、もとい三浦現社長の指揮による役員全員が
加担した、特別背任、偽計取引、詐欺、有価証券報告書虚偽記載、
金融商品取引法違反であり、会社側としては、関係者全員を、ただ
ちに告発すべきであると指摘したい。同時に、民事による賠償責任
も追及すべきでああろう。今の時点で、三浦社長の辞任も行われて
いないようであるが。