当社は、本日開催の取締役会において、当社の平成20年3月期決算短信における継続企業の前提に関する事項について、下記のとおり注記することを決定しましたので、お知らせいたします。
平成20年3月期連結財務諸表
平成20年3月4日、当社所有の商業ビルを巡り、立退き業務を委託していた会社の関係者(取引先であった関係者)が、弁護士法違反の疑いで逮捕されました。この事件の影響で、予定していた不動産売却が進まず、 また、借入金の借り換えが困難になっており、貸借対照表日において、新たな資金調達、既存借入金の今後の返済履行が困難な状況となっております。
このような状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義が存在しております。
当該状況を解消すべく、当社は、複数の企業と経営支援について、協議をしております。また、資金繰りを安定化させるため、不動産売却の交渉を継続しており、いくつかの不動産については、買付の申し出を受けております。
なお、今回の事件に関連し、外部調査委員会より再発防止策の提言を受け、再発防止策を実施して参りました。当社グループは、反社会的勢力との決別及び法令遵守体制の確立を徹底すべく、鋭意努力を続けております。
上記の施策により、経営環境の正常化、資金繰りの安定化を図り、継続企業の前提の疑義を解消すべく努めてまいります。
連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、上記のような重要な疑義の影響を連結財務諸表に反映しておりません。

スルガコーポレーション ↓
特色 首都圏が地盤の建設中堅。マンション開発・卸販売に独自性。不動産売買ビジネスが柱に成長                                 
連結事業 【連結事業】建設13(0)、不動産87(22)(2007.3)
【記事】
地上げ十数人逮捕へ、東証2部企業が40億円で依頼
 東証2部上場の建設不動産会社「スルガコーポレーション」(横浜市)が取得した都心のビルを巡り、弁護士資格がないのに立ち退き交渉を行い、同社から多額の報酬を得ていたとして、警視庁組織犯罪対策4課は、弁護士法違反(非弁活動)容疑で、大阪市内の不動産会社社長(59)ら十数人の逮捕状を用意、4日にも逮捕する方針を固めた。
 社長らがスルガ社から受け取った資金は約40億円に上り、うち10億円前後が報酬とみられる。社長は指定暴力団山口組との親密な交際が指摘されており、同課は、一部が山口組側に渡った疑いもあるとみて資金の流れを追及する。
 同法には、非弁活動を依頼した側に対する罰則規定はないが、スルガ社は、このビル以外にも、都心で買収した複数のビルの立ち退き交渉を社長らに依頼していたとみられ、上場企業としての姿勢が問われるのは必至だ。
 問題のビルは、千代田区麹町の参院議員宿舎の隣にあった13階建てビル「秀和紀尾井町TBR」。2005年9月、スルガ社が所有権を取得し、07年春~秋に解体され、現在は駐車場に利用されている。
 調べによると、社長らは05年秋から約1年間にわたり、弁護士資格がないのにスルガ社から報酬を受け、企業や法律事務所、個人の入居者との立ち退き交渉など、法律事務を行った疑いが持たれている。
 社長らは、威圧的な態度で交渉にのぞみ、半ば強制的に退去を迫っていたほか、スルガ社から所有権を譲り受けたと入居者に偽り、退去するまでの賃貸料も自分の会社の口座に振り込ませていたという。40億円には、この賃貸料も含まれていた。
 同課によると、社長は関西を拠点とする「地上げ屋」として知られ、1997年に射殺された山口組最高幹部の宅見勝組長(当時61歳)と親しく、現在も同組との関係が深いという。
 スルガコーポレーションは1972年に駿河建設として設立され、95年に東証2部上場を果たした。銀座や六本木など都心の一等地の不動産開発を手掛け、昨年3月期の売上高は792億円。同社総務部は「捜査に協力しているが、コメントできない」としている。
(2008年3月4日03時08分 読売新聞)
反社会勢力との決別が遅すぎるのではないだろうか。今回は継続企業の前提に疑義の注記がついたが、はたして再建できるのであろうか。
一部の噂では「会社の売却」の交渉がなされているようだ。
また、かなりの不動産があり、売却を進めている模様だが、この会社の土地には銀行の融資は付かないという。
この状況の中での再建は諦めた方がいいだろう。新たな企業に買収され、やり直した方が得策ではないか。
いったい上場企業の何社が「反社会的勢力」とのつながりがあるのだろう。
私は、かなりの数に及ぶとみている。
企業がコンプライアンスを遵守しておけば、この様な勢力に巻き込まれる事はあり得ない。何かの問題でこれらに付け入れられたか、もしくは付け入れらたので、頼んだかのどちらかだ。そしてこれらとの付き合いは始まる。そして、簡単には離れる事が出来ないのである。事件になって初めて付き合いが切れるというパターンだ。
ということは、事件が起こらなければ離れられないのである。
この最中での株価の動きは面白いものだ。なんと30円高…。
売却交渉は続くだろう。交代した中社長もお気の毒だが、頑張りたまえ。
既にスルガは死に体である。お悔み申し上げる。