半導体テスト開発の受託を主とする企業だが、連続赤字を更新中である。

 

テコ入れとしてインドネシアでのバイオ事業の拡大を掲げている。そのバイオ事業は上期売上なく、先行き不透明。海外関連費用が膨らみ、営業赤字が拡大している。

 

そんな中、平成26年11月4日にOakキャピタル(株)を割当先として第三者割当により発行した新株予約権が、御多分にもれず譲渡された。

 

「平成 26 年 11 月4日に Oak キャピタル株式会社に発行しました第5回新株予約権につきまして、平成 27 年2月 27 日に Oak キャピタルからThe New StrategicInvestments Private Limited(以下、「NSI」といいます。)及び White Knight InvestmentLimited(以下、「WKI」といいます。)にそれぞれ譲渡が行われました。」IRより

 

資本のハイエナは、ハコ企業に第三者割当にて新株・新株予約権を発行させ、株価を釣り上げ手じまいする。これが今までの手法であったが、最近は少し違う。

 

新株予約権のババ抜きになっている。要するに、今までは第三者割当を受け入れれば、(受け入れさせるのだが)確実に果実を手に出来た。しかし、最近はそうはいかなくなったのである。濡れ手で粟の新株・新株予約権が魔法の杖ではなくなったのだ。

 

理由のひとつには、SESC(証券取引等監視委員会)が厳しく監視を強化し、資本のハイエナを追い回しているからである。

もうひとつには、株価を釣りあげれなくなったからである。最近は、あまり空IR(架空に近い情報開示、もしくはほぼ架空)も少なくなっている。これも監視のお蔭である。

 

あたり前であるが、継続の注記がついた企業の新株を引き受けるには、引き受けるだけの理由が存在する。これらのファンドと称する人間は、株価が上がらなければ儲けにならない。それにはIRが最適であった。要するに、新株・新株予約権の引受先が現れ、資金が無事に入金されただけで株価が上昇したのだ。そこへ、空IRにて一段の株価上昇を操作する。そして売り抜けるという手法だった。

また、荒い輩は引き受けた先から、即座に売るという手法も存在していた。貸株売りである。(宙に浮いて、買い戻されていない株も存在する。)

しかし、現在は儲からなくなっている。一時的には、『ある手法』は存在し得るが、それが流行ってしまえば目を付けられ、規制が入る。そして、市場から追い出されるのが歴史である。

 

夢よ、いつまでも!とはいかないのだ。必ず末期はババを引く、そして新たにババを引いてくれる奴を探すのだ。これが現在の『資本のハイエナ』の現状である。

 

さて、これでハコ企業の延命も尽きようとしている。事業に何の計画性もなく、急場をしのぎに新たな事業を始め、その新事業をもとに資金を集める。これが、ハコ企業であった。しかし、株価を上げる手法が機能しなくなった昨今、上場廃止の憂き目にあう確率は非常に高い。

 

SOL Holdingsも果たしていつまで継続できるのか。