fonfunの厳しい事業環境は続くと思われる。理由はセグメントでいくと主軸の「リモートメール事業」の売上高は前年同期比11.6%減、営業利益も同期比4.1%となり、「SMS事業」の営業損失10百万円、「データエントリー事業」の営業損失8百万円、「その他事業」は営業損失0である。

主軸のリモートメール事業だが、ガラケーの契約者数は減少の一途をたどっており、これまでのモデルでは成長の見込みはなく、スマートフォン、タブレットといったマルチデバイス化を進めているが、「リモート・ビュー」、「リモート名刺」は他社のシステムであり、代理店に甘んじている。主軸の四半期売上高が、181百万円であり、全体の四半期売上高は232百万円ということは、51百万円が他の事業売上である。他の事業は営業損失の集まりで事業とは呼び難い。

光通信との関係

19%超保有する光通信が経営力不足を指摘し、役員投入、人的リソース投入を株主提案するも議決は否決。この提案の中には林社長の更迭があったのは言うまでもない。経営出来ない経営者が上場企業を経営するのは株主から言わせれば間違っている。光通信の株主提案は正しい。当たり前ではあるが、光通信は保有株を売却している。

光通信が持ち株売却、その後の株主

光通信が株を売却、その後筆頭株主になったのが、「アセットレボリューション」という投資会社である。なかなか面白い会社でfonfunサイドは株主異動の概要を間違えて記載したとみられる。なんと、信用取引であったのだ。この株の信用取引はヤマゲン証券経由とのことで、信用で買われた株は現引され、無事?にアセットレボリューションが保有することになった。

そして、新株の発行により、次に筆頭株主になったのが以前は2位であった「武蔵野」という会社である。この武蔵野という会社はダスキンのリースが主軸の会社であり、社長は「小山経営研究会」という会社も運営する人物である。光通信からの株主提案を否決し、以前からの株主に泣きつき、アセットレボリューションの筆頭株主を阻止。気が休まることなく、生き残りをかけた林社長であるが行く末は明るくはない。

資本のハイエナが食いつく日

現時点において、アセットレボリューションの株はEDINETによると、12月11日に提出された報告書では、すでにリゾート&メディカルに譲渡されている。リゾート&メディカルと言えば、以前にも書いているが元クオンツ(上場廃止)の山田恭太が支配する企業である。JQ3777ジオネクストの筆頭株主だ。すでにハイエナに狙われているのである。

注目は安値で仕込んだfonfun株をどう売りさばくかである。すでに模索していると思われるが、必ず他のハイエナも山田恭太に近づく。こうして企業は巻き込まれていくのだ。

筆頭株主の武蔵野だが、これから必ずハイエナに食い尽くされるだろうfonfunと一緒に心中する日も近いのか。ちなみに16年3月期予想では純利益300万円を見込むが、四季報では0円予想である。このような企業への投資を行うには、それなりの思惑がある。武蔵野は純投資であろうが、ハイエナは違う。ハコ化させるためには如何なる手段も取るのだ。

武蔵野の覚悟は如何に。<敬称略>