TATERUが引き起こした建設資金の借入希望者の預金データ改ざん問題で、国土交通省が業務停止命令を出す方針であると報じられ、今日の株価は終値188円と前日から-18.61%急落した。

この問題はスルガ銀行と付き合いのある不動産会社が預金通帳や給与明細を改ざんして、ローンを通すという手口で物件を購入させ、投資家をローン地獄に追い込んだ手口と同じである。このような不正が全国にも広がり、国土交通省は行政処分に踏み切ることとしたようだ。

不正に手を染めたTATERUは事件発生後に当たり前だが株価は暴落する。しかし、5/27に30.1%高に株価が上昇するという局面もあった。このような事態の中でも自律反発狙いで買い進み、儲けた投資家がいる。レオパレスもそうだが、事件発生後に株価の下落が一時的に止まると、そこから猛然と買い進む超短期トレーダーがいる。

この人たちは儲けが出たであろうがTATERUを信じて、中期、長期のスタンスで投資していた人たちは株価暴落の局面で相当な数の人たちが間違いなく損失覚悟で投げ売りをし、損失が確定したはずである。

間違えてはならないのはTATERUは上場会社であり、東証1部であるということだ。これは株に投資する企業、個人への背信行為の何物でもなく、行政処分は当たり前の出来事である。また、TATERUの今後が注目されるが、既に「継続前提に重要事象」との注記がなされている状態の上に業務停止とくれば、銀行の融資も一層厳しくなり、業績の行方は完全に不透明である。