豊富な現預金を持つコロプラだが、ここへ来て『白猫プロジェクト』など主力のゲームが漸減していて、業績が落ちてきている。

5月8日に発表した2019年9月期、第2四半期決算短信によると、前年同期比で営業利益、経常利益とマイナスに転じ、最終益においては、赤字に転じてしまった。

直近の3ヶ月業績推移(19.01-03)の数字だけを見ても売上、営業利益、経常利益、最終益とも前年同期比で全てがマイナスに落ち込んでいる。因みに前年同期の最終益は1,251百万円、今期が308百万円の△75.4%での着地となっている。

さて、本題だが6月21日にコロプラは「当社従業員による不適切な取引について」と題する情報を開示した。

中身を読み込むと、役職者を含む従業員の2名が関与し、セールスランキングを操作するために自社の費用850万円をもって、自社のゲームタイトル「最果てのバベル」に課金をするよう取引先に依頼し、6月13日に取引先が課金を実施したとしている。この「不適切な取引」は業績を上げるための行為であろうが、「ランキング偽装」であり、悪質である。

また、「Sociai Game Info(スマホアプリ情報サイト)」によると、この不適切な取引への「お詫び」として精霊石2000個(ゲーム内で使用できるのであろう)を配布することになっている。配付概要は7月5日の15:00より順次配付予定で、サービス開始から7月19日の23:59までにアカウントを作成した方に配布すると書かれてある。(【公式】最果てのバベル@colopla_babelのアカウントでTwitterにも公開されている)

ランキング偽装をしておいて、精霊石なるものを期限付きで、しかも新規顧客獲得のために期限内にアカウントを作成した方が条件など、「お詫び」の配付のはずが、いつの間にか客寄せに使われているという、おかしな話になっている。普通、現在の顧客に先着順で、「お詫び」の気持ちを伝えるのが、本当のお詫びではないだろうか。

このような「お詫び」を「新規顧客」の獲得に利用するという手法が有りなのか否か。賛否あるのだろうが、チャラけたようで不快に思う。

通期の予想は記されてないので、どう転ぶか分からないが四季報の予想では19年9月期は前年比において、かなり落ち込む。