適時開示情報をみていたら、GCAサヴィアンの「主要株主である
筆頭株主の異動に関するお知らせ」というのが目に入った。
内容は下記である。
平成22年11月10日付けの当社の主要株主である筆頭株主に異動
がありましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1.異動が生じた経緯
当社は、当社の主要株主であり筆頭株主である佐山展生より、
当社が平成22年11月9日付けプレスリリース「自己株式の取得お
よび自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買
付に関するお知らせ」で公表した自己株式取得に応じ、平成22
年11月10日付けでその所有する当社株主の一部の売却を行った旨
の連絡を受けております。これにより、佐山展生は、当社の主要
株主および筆頭株主に該当しないことになりました。
2.異動した株主の概要
(1)氏名 佐山展生
(2)住所 東京都渋谷区
(3)職業 会社役員(当社取締役)
3.異動前後における当社株主の議決権数(所有株式数)および
総株主の議決権の数に対する割合
異動前(11月9日)  37,356株  11.16%     第1位
異動後(11月10日)  14,172株   4.95%     第8位
佐山展生氏といえば、GCAの顔であり、M&A業界では有数の論客
と言われ、一橋大学ビジネススクールで、M&Aの講座を持っている大家
である。村上ファンドが阪神電鉄の株式を買い占めた際、阪急と
の経営統合を仕掛けたという名うてのディールメイカーとも言わ
れている。その大御所が、自己保有株23,184株を会社に売却し、
1,604百万円を手にした訳である。発行済株式の6%を超える株数で
ある。当然、合法である。しかし、釈然としない思いが消えない。
GCAの最近の四半期決算をを見てみると
         売上高   当期純利益 (単位 百万円)
平成21年9月末   4,446       -36
平成21年12月末   1,559      -560  
平成22年3月末   1,421      -295
平成22年6月末   2,014       -83
4連続四半期で赤字である。この業績で、1,604百万円の会社現金
を取得された訳である。そしてToSTNetというシステムとは、一体
何であろうか。重ねて言うが合法であろうが、釈然としない。しか
も、M&Aの大家である。