最近、ToSTNnetによる自己株取得というリリースを目にするこ
とが多くなった。ToSTNeT(Tokyo StockExchange Trading
NeTwork System)取引のことである。特に利用されているのは
自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で、買方を発行会社に限定
した自己株式取得専用の取引で、オークション時間外の立会外
取引として活用されているとのことである。通常の立会市場の
時間帯以外に、これを使って相対で株を売買するシステムであ
る。GCAサヴィアングループの佐山展生氏の自社株も、これを
利用して売買された。
過去、オーナーおよびオーナー系企業からの自社株買いで、比率
や金額が大きい事例を挙げてみる。
2010年11月 GCAサヴィアン  14.54%  3333百万円
2010年11月 ハイマックス   17.45%  593百万円
2007年11月 ウェイブクルー  11.36% 1496百万円
2007年07月 T-ZONE      21.76% 13700百万円
2006年06月 ナック       5.3% 1035百万円
T-ZONEは現MAGネット、SFCGの大島健伸被告の所有企業である。
130億円超の現金を、普通預金をおろすがごとく、会社から
抜いていた様が目に浮かぶ。
上記以外にも事例はあると思うが、全てオーナー系企業であり、
会社は、オーナーの財布化している感を強く持つ。今後、更に研究
調査を続けていく意向である。