2010年度の海外投資家(外国人)の日本株売買シェア
は64.1%と、3年ぶりに過去最高になった。急激な
円高に歯止めがかかった年度後半から海外投資家が
積極的に買いを入れ、東京市場での存在感を一段と
高めた。3月の東日本大震災直後、割安感に着目した
売買が急増したこともシェアを押し上げた。
東京証券取引所の週間統計によると、10年度の海外投資家
の売買シェアは前年度比10.4ポイント上昇。過去、最高は
リーマン・ショック前の07年度の62.9%で、
これを1.2ポイント上回った。
日銀が追加金融緩和に踏み切った昨年10月第1週(4~8
日)と震災直後の3月第3週(14~18日)は特にシェアが
高く、いずれも70%近くまで上昇した。
国内勢のシェアは低下した。個人は6.5ポイント減の
22.6%と、01年度以来9年ぶりの低水準。年金資金など
を運用する信託銀行は6.3%と比較可能な97年度以降で
最低。投資信託も2.5%と4年ぶりの低い水準だった。
一方、海外投資家による10年度の買越額は3兆
9821億円と2年連続の買い越しとなった。