ユニヘアーは6日、7月1日に商号を創業時の「アデランス」
に戻すと発表した。ユニヘアーは昨年9月、男性用カツラを展開
するアデランスと女性用カツラを展開するフォンテーヌの両子会
社を吸収合併。その際、商号をアデランスホールディングスから
ユニヘアーに変更していた。ユニヘアーの商号ははわずか10カ
月で消えることになる。市場での認知度が高く、ブランド力があ
るアデランスに商号を戻すことで、同社は国内カツラ事業を抜本
的に立て直し、創業時の精神に原点回帰を図る方針。
同社は、2月17日に当時の大槻忠男社長の解任を発表してい
た。業績悪化を理由に、会社側は大槻氏に辞任を求めていたが本
人の同意を得られず、取締役会で解任し、創業者の根本信男会長
が社長を兼任した。コンサルティング会社社長だった大槻氏は
米系投資ファンド、米スティール・パートナーズの推薦で20
09年5月に社外取締役となり、同年12月に社長に就任した。
その後も業績は改善せず、2010年3~11月期決算は売上高
が前年同期比19・6%減の350億円、最終損益が177億円
の赤字(前年同期は52億円の赤字)となっていた。