株価をつり上げるため発電機の仲介取引で約10億円を売り上げたとする虚偽の業績予想を発表したとして、東京地検特捜部は27日、金融商品取引法違反(偽計)容疑などでジャスダック上場の発電事業会社「石山ゲートウェイホールディングス」(東京都港区)社長、三木隆一容疑者(68)と同社元常務、深井憲晃容疑者(45)を逮捕した。また、同社の発電機取引に関係し、国の補助金5億円をだまし取ったとして、詐欺容疑で発電会社「テクノ・ラボ」(茨城県牛久市)社長、岡登(おかと)和得(かずのり)容疑者(55)も逮捕した。

三木、深井両容疑者の逮捕容疑は、株価をつり上げる目的で、実際は取引実態がないのに中国から仕入れた発電機25台を転売したとして、平成25年11月、26年6月期の連結業績を上方修正する虚偽の予想を発表したとしている。

岡登容疑者の逮捕容疑は、実際には発電機25台を280万ドル(27日午後2時半時点の日本円で約3億4千万円)で購入したのに、26年5月、購入費約10億円を支出したなどと虚偽を記載した報告書を提出し、資源エネルギー庁所管の補助金5億円を不正に受給した疑いが持たれている。

石山ゲート社をめぐっては証券取引等監視委員会が26年10月、有価証券報告書に虚偽の記載をしたとして金商法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で強制調査。特捜部も同容疑などで捜査を進めていたが、捜査の過程でテクノ社による補助金詐欺の容疑も浮上していた。

石山ゲート社が設置した第三者委員会は26年12月、発電機の売買契約は中国企業とテクノ社との間で直接結ばれ、仲介取引は存在しないと指摘していた。

三木容疑者は産経新聞の19日の取材に「(第三者委の指摘を受けて)上場廃止を避けるために決算を訂正した。取引の存在が認められなかったのは残念だ」と話していた。

一方、岡登容疑者は22日、産経新聞の取材に「補助金を不正に受給した認識は全くない」と書面で回答していた。

補助金は東日本大震災後の電力不足を機に新設された自家発電補助制度。当初、石山ゲート社が主体となって申請されたが、最終的には事業主体がテクノ社に変更され、同社に補助上限の5億円が支給されていた。(産経新聞)

 

 

この速報をニュース前にtwitterにて「論評」で発信した。情報提供者から、連絡を貰ったからである。また、石山ゲートウェイホールディングスに電話を入れてもらい、間違いないと判断した。会社前は騒然としていたとのことであった。

 

この内容は過去に書いてきた粉飾に係る「発電機」購入と虚偽IR、補助金の不正受給問題にある。また、「テクノ・ラボ」というエナリスにも関連している会社の社長、岡登も逮捕されている。岡登は金を借りまくっていたという。経済犯の動機は「金欠」である。

 

これに伴い、今度は「エナリス」の番が回って来た。果たして、エナリスにも司直の手が及ぶのか。

 

(敬称略)